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3年目の米づくり
自然栽培普及会の締めとなる記念撮影。
いつも通り一番後ろに並んだ時に心に発生したあの強烈な違和感の正体は、すでに始まっていたお米の種籾の処理方法の順番を間違えてたことにありました。

気付いた瞬間冷や汗が吹き出だし、その後も心拍数が上がって落ち着かず、
実はあれから数日経った今でもまだドキドキしています。

何があったのかというと、一般的に籾蒔き前には「浸種」という作業を行います。発芽を揃えるため水に何日間も種籾を浸すのです。
その「浸種」の前に種子遺伝病害虫による影響を抑えるために薬剤やお湯などをつかって処理をします。お湯を使う場合は「温湯処理」といって有機栽培、自然栽培に限らず広く行われているやり方です。

1年目の米づくりの時にその温湯処理をしなかった品種があるのですが「馬鹿苗病」という病気が大発生し、ほとんど植えられなかったという苦い経験が今でも脳裏に焼き付いています。

その温湯処理を、今年やらないで「浸種」を始めてしまったのです。

1年目のあの光景が蘇るたびに心拍数があがります。
馬鹿苗病が発症した苗は本田に植えてもしばらくすると枯れてしまいます。
苗箱の大部分が発症したらどうなるか。想像したくありません。
こういう時のために種籾は必要の倍は確保してあるのですが、ちょっと前に浸種した種籾が事故みたいなことにあってしまったので予備もほとんど使ってしまいました。

農業生産は確実生産が求められる側面があることを強く意識しています。
特に穀物で主食でもあるお米にはそれがより強く求められる。いや自分自身の中で強く求めていると言った方がいいかもしれません。

自分の未熟さが招いた故の事態ですがこれも一つの試練だと思って悔やみ切れない気持ちを抑えて前を見て進みたいと思います。

温湯処理が必要なのは種子遺伝病害虫の存在。
素材そのものに原因が無ければそれが蔓延することはないというのが最終的な形だと思いますが、まだ米づくり3年目の自分はその境地に程遠いのだと思います。


ただ、作付けへの影響も大きくなりそうです。

具体的には、

ササニシキとイセヒカリの面積が少し減るかもしれません。(種子が25年産種子と24年産種子を使用)
亀の尾が販売分はつくれません。(25年産種子も事故のため使用不可。24年産種子で種をつなぎます)
ヒメノモチも購入種子になります。(亀の尾と同様。自家採種1年目からのスタートです)
農林22号という品種を新しくつくります。(天神自然農園さんから貴重な種を分けて頂きました!)

今月の中旬以降に籾蒔きをして1ヶ月半の育苗期間の様子で何がどれくらい植えれられるかが決まります。お米をつくる予定のところに植えられるように祈ります。

途中経過はまたブログにアップしていきます。


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さて、引き続き技術的な話。

自分の性格上楽観的に考えることはできないので基準を最悪な状況になることを常に想定して次の手を打とうと思っています。
今回は「温湯処理」について考える良いきっかけ。
基本に立ち戻るためと、少しでも安心できる材料を探すためお世話になっている方や人づてに紹介して頂いた方になどに片っ端から電話して聞いてみました。

まず、「温湯処理」自体をしない人。
自然栽培農家の方でもいらっしゃいました。
「塩水選」を強めにすることで充実した種籾を使うことで「温湯処理」をしなかったり。
多少は馬鹿苗病がでるけれど気になるほどでもないよ、とのこと。
ちょっと安心しましたが、他の方で以前しなかったら大発生したという人も。

大多数の方はやはりされていました。
深刻だと取られる方と、自分はしてるけどやらなくても大丈夫じゃない?と考える方。

あと、地域の古老は冷たい川に長いこと漬けておく(漬種)ことでそれを病気を防いでいたという話も聞きました。
ちなみに自分は去年から約20〜30日近く10度以下の山の伏流水で掛け流しをしています。
田んぼの土を使うというやり方もありました。でもこれも泥に漬ければいいってものでもないみたいで今回は止めました。

漬種についても調べてみるとこれもまた奥が深い。

「水温10度〜15度で積算温度で100度」というのが一般的はよく見ますが、「長時間の低温漬種」は発芽率の低下を招くということもよく書かれています。
伏流水での漬種ってまさにこれですね。

去年はそれでびっちり芽出しは上手に揃いました。
正確にいうと2回目に蒔いたのはパーフェクトで、1階目に蒔いたのはかなりバラツキがでました。

床土の湿度、苗代に置くまでの時間と温度、苗代に置いた後の天気など要素は多く複雑に絡み合っているかもしれません。

でももしかしたら品種の違いも大きいかもと今思っています。
良かったのはササニシキ、亀の尾、イセヒカリ。厳しかったのはヒメノモチとコシヒカリ。

なんとなく怪しい気もしますが、ヒメノモチの種籾はすでに伏流水に遣っているところなので品種に因るものでないことと願ってはいるのですが。

いろいろ細かいところは書くとキリがありませんが、自分にできることはどんな状況にせよ、今目の前に起きていることはすべて学びの材料なんだと捉え、しっかりと向き合い、技術と感覚の研鑽を図ること。

「なるようになる」というのは一つの真理かもしれないけど今は「なんとかする」っていうのが本音。

今年の米づくりも中身が詰まった1年になりそうです。



高谷裕治
by hiruzenkougei | 2014-04-03 20:00 | お米
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