待望の雨が降ったので今日は急いで人参の播種をしてきました。
播種のタイミングが遅れてしまい、半分諦めかけていたのですがなんとか蒔けてほっとしています。
今日蒔いたのは黒田五寸人参と桑原君が千葉にいる時に自家採種していた人参。
その自家採種人参は元々は私たちの師匠である農家さんが固定し、ずっと大切に継いできたものです。
研修中は人参を通して大切なことをたくさん学ばせてもらいましたので、
初心に帰らせてくれるものでもあるのでとても思い入れがあります。
私自身は人参をつくるのは初めてなので詳しいことは桑原君に任せますが、
播種作業をしながら感じたのは私の中のキーワードである「藝」でした。
以前ブログで、
「藝」とは植物を栽培すること、食べものをつくること
と書きました。
もちろんそういう意味もあると思うのですが、今回はより「藝術」という意味合です。
種蒔きのタイミングからとても繊細な人参は天気を観察し、自然のリズムに合わせて播種をします。
その後に芽が出てきたら間引きという細かい作業があり、もう少し育てば土寄せをする。
収穫時期になったら選抜をし、種取りの準備をします。
そしてしっかりと充実した種になるまでしっかりと見守る。
そして元は同じ種でもつくる人によって個性が違う。
土の違いだけでなく、人が関与する部分も大きいと思います。
それは栽培技術であったり、センスであったり。
つくるという「藝」に
栽培技術である「術」が加わる
究極の自然素材をつかって人間のセンスもフル活用してつくる
うまく言えないけど、
食べものをつくるということはこういう意味もあるのかなと今日の播種作業の中で感じたこと。
高谷 裕治