稲の苗箱置き。足かけ3日間かかってやっと終わりました。
3年目の稲作り。効率よく作業できれば1日ちょっとで終わるくらいだと思いますが、まだまだ試行錯誤の連続で、なかなか想定通りに作業が進みません。
最終日は良い天気。ウレシパモシリ農園の研修を終えたヤマダくんと、パートナーのサトコさんが手伝ってくれて、暖かいうちに予定の作業を終えることができました。
私たちの苗づくりは「ポット式」と言って、ちょっと変わった育苗箱を使います。ふつうは「マット式」といって、平らな箱に種をまいて作るのですが、ポット式は一株づつ小さな穴が開いたトレイに種をまいて苗をつくります。
一株づつ分かれていますので、苗が混みあうこともありませんし、トレイの下は穴が開いていて、田んぼに直接置くことで、トレイのずっと下まで根を張るので、太くてがっしりとした丈夫な苗を作ることができます。自然栽培に適した育苗のやり方だと思っています。
苗づくりで体力的に一番ツライ作業が、今回の「苗箱置き」です。
田んぼに並べた苗箱を右の女子二人組が、土と苗箱がしっかり密着するように上から押し付けます。
そのあと、男子組が保温と保湿のためのシートを掛けていきます。
私は、サボってカメラマン。
というわけではありません。写真撮影は早々に切り上げて作業に加わりましたよ。
我々の感性と技が研ぎ澄まされて、稲を育てる環境を整えることができるようになったら、こういう石油系の資材も必要がなくなると思いますが、それはまだまだ先の話。
温度と湿度を保つための資材は、未熟な私たちが、それなりの収穫を得るためには、しばらくは必要なものだと認識しています。
私は、「経営」という人間側の都合を科学の力で補っているという認識は持っているべきだと思います。その危ういバランスが崩れた時の影響と、そのリスクは覚悟しなければなりません。
それを踏まえて、ゆうじさんの前回の記事でもほのめかしていましたが、今年から稲作りに関して、少しづつ、新しい取り組みを始めようと思っています。稲の生長をしっかり観察して見届ける。そして、この地に合った品種をキチンと育てていくために、種の選抜を苗の段階から行っていく。そうした試みを始めてみようかと思っています。
詳しくは稲作担当、高谷君から追々、報告があるかと思います。今年の稲作りも楽しみです。
桑原広樹